- 子どものやる気を引き出したい
- 子どもが消極的で悩んでいる
- もっとⅠメッセージを学びたい
- 承認のスキルを学びたい
こんな悩みにお答えします。
承認のスキルであるIメッセージを使った声がけはとても効果的です。
でも、間違って使っていると「Iメッセージを使っているのに、全く効果がない」という状況に陥ってしまうことがよくあります。
この記事では承認スキルの1つであるIメッセージを今すぐ正しく使えるように解説します。
最後まで読むと、Iメッセージの本当の効果発揮することができ、子どものやる気を引き出すことができるようになります。
私もIメッセージを意識するようになってから、読書好きの私が本を読めるようにと、子ども達が掃除など手伝ってくれるようになってきました。
息子の気持ちがとてもうれしいです。
【関連記事】>>>【基礎編】やる気を引き出す子育てコーチングとは?
承認のスキルIメッセージとは
自分の気持ちを伝えるメッセージをI(アイ)メッセージと言います。
例えば、
「お茶碗洗いを手伝ってくれて、ありがとう。忙しかったから、私すっごく助かったよ~!」
「100点おめでとう。お母さんもうれしいよ」
これは主語が私(I)になっていることからIメッセージと言います。
皆さんも家族や上司から「手伝ってくれて本当にありがとう!すっごい助かったよ♪」と言われたら、うれしい気持ちなりますね。
きっと「またやろう!」「人の役に立ちたい!」という気持ちが湧いてきませんか?
Iメッセージには「相手が喜んでくれた!またやりたい!」というように貢献を感じる力があります。
とても簡単ですね。自分の気持ちを伝えるだけでいいのです。
これらの声がけはどれも「エピソード+自分の気持ち」で成り立っています。
つまり、「エピソード+自分の気持ち」が承認のスキルIメッセージの基本になります。
エピソードの重要性
自分の気持ちを伝えるのがIメッセージですが、エピソードも大切になります。
例を挙げるので考えてみてください。
どれを言われたら一番次も手伝おうというやる気が湧いてきますか?
- 「手伝てくれて助かったよ。」
- 「手伝ってくれたおかげで、早く終わったから助かったよ。」
- 「手伝ってくれたおかげで、お母さんが本を読む時間ができて助かったよ」
どうですか?3番目が一番やる気が湧いてきませんか?
この3つはどれも助かったよと自分の気持ちをIメッセージで伝えていますが、エピソードが違いますね。
1番目は気持ちだけ
2番目は早く終わったというエピソード
3番目は本を読む時間ができたというエピソード
子どもが手伝いをした結果、お母さんが本を読む時間ができたというのは子どももうれしいですよね。
つまり、貢献度が一番高く感じるのが3番目なのです。
子どもの行動がどう貢献したか具体的にエピソードで伝えると、Iメッセージの効果がより発揮されます。
手伝ってくれた息子たちに「本を読む時間ができてうれしい」とIメッセージで伝えていたところ、
「お母さん、手伝うよ~!」息子たちが積極的に手伝うことが増えてきました。
「お母さん、本読む時間できたでしょ?」→「ありがとうね!」
こんな会話も増えてきました。
貢献度が高ければ高いほどやる気がでます。
「エピソード+自分の気持ち」がIメッセージの基本です。
Youメッセージとの違い
Youメッセージというものがあります。
たとえば、「お掃除を手伝って、エライね」
これは「あなたがエライね」と主語があなたであることから、Youメッセージと言います。
ごく一般的に使われているほめ方です。
しかし、この言葉の裏側には「手伝わなかったらすごくない」という評価が隠されています。
「良い子でいるには、手伝わなきゃ」と追いつめられることになりかねません。
- 良いか悪いかを他者が決めるのがYouメッセージ
- 自分の価値を他者が決めるのがYouメッセージ
なんだかとても怖いですね。
果たしてYouメッセージには人のやる気を引き出すことができるのでしょうか?
私はできないと考えています。
結果を承認するIメッセージ
子どもが何かをしてくれた時や結果を出したときのIメッセージを結果承認と言います。
たとえば、
- 「お茶碗洗ってくれて、本当に助かったよ。」
- 「お手伝いしてくれて、ありがとう。うれしかったよ。」
- 「テストで100点とったんだね。毎日勉強していた成果が出てお母さんもうれしいよ。」
- 「掃除して部屋がピカピカになって、気持ちいいね。」
などです。
今まで紹介してきた例はすべて結果承認です。結果承認はやりやすいです。
ただ、うちの子なんにもしないんだよね…。言える場面あるかしら…
と思う人もいるかもしれませんが、大丈夫です。そのような時に使えるIメッセージを存在承認と言います。
存在を承認するIメッセージ
相手の存在を肯定的に認めるIメッセージを存在承認と言います。
もっと簡単に言うと、「ちゃんと見ているよ。ちゃんと気にかけているよ。大好きだよ。」というメッセージを送ることです。
この存在承認はどんな場面でも伝えることができます。
例えば、
- 「おはよう♪」
- 「車に気をつけて学校行くんだよ~」
- 「楽しそうに遊んでいるね。」
- 「宿題がんばっているね。」
- 「お片付けしているね。」
我が家でも、このような存在承認の声がけで、子ども達も朝から笑顔になってくれて、私もうれしくなります。
「このどこがそんなに特別なの?」と思うかもしれませんが、逆に「おはよう」「車に気を付けるんだよ~」がなかったらどう感じますか?
悲しい気持ちになりませんか?
つまり、存在承認には愛を感じさせる力があり、子どものやる気もあがるのです!
もちろん、「お片付けしているね。お母さんうれしいよ」と「エピソード+自分の気持ち」とIメッセージの基本の形で伝えても、もちろんOKです。
詳しい内容についてはこちら >>子どもの存在を肯定的に認める存在承認。無条件の愛を伝えよう!
注意するときのIメッセージ
実はIメッセージは注意する時にも使えます。
たとえば、友達のおもちゃを取ってしまった時「とったらダメ」より「お友達のおもちゃを取るなて、お母さん悲しい…」
と言われた方が「ぼく、ダメな事をしちゃったんだ」と感じませんか?
実際、息子達も心からのごめんなさいがポロっと出て、お友達におもちゃを返していました。
もちろん、いつも素直に行動してくれるわけではないのが現実ですが、子どもの表情を見ると親としての思いは伝わっているように感じます。
やる気を引き出すIメッセージには、子どもの反省の心も引き出す力もあるのです。
ただ、どうしても「ダメなことはダメ」と伝えたい時もあるでしょう。
その時は「おもちゃをとったらダメよ。大切にしているものを取られたら、お母さんだって悲しい気持ちになるよ。」
と自分自身の気持ちを一緒に伝えると良いでしょう。
注意する時のIメッセージも「エピソード+自分の気持ち」で伝えましょう。
本当の気持ちを伝えよう
Iメッセージで一番大切なことは本当の気持ちを伝えることです。
本当のことを言っているかウソを言っているか子どもには見抜く力があります。
ウソの気持ちのIメッセージには子どもをコントロールしようとする意図が感じられてしまいます。
このような嘘の気持ちのIメッセージはどんなに言葉が完璧でも効果が発揮されません。
心からの本当の気持ちを伝えてください。きっと子どもの心に響くはずです。
コーチングでは、やり方よりあり方を大切にしています。
ウソ偽りのない本当の気持ちから発した言葉には大きな力があります。
親としての嘘偽りのない言葉が子どもに届くことで、子どもの心を動かします。
だからこそ、子どもたちが本来持っているやる気を引き出すことができるのです。
そこが一番大切です。
最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が参考になっていただけたら、とてもうれしいです。
なお、その他の承認のスキルの記事はこちらです。承認のスキルがさらに使えるようになります。
良かったら読んでみてください。
では、また♪
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