- うちの子どもや部下が言い訳ばっかりで困る。
- いつも注意したり怒ってばっかり。
- つい口論になってしまう。
このような経験ありませんか?
なぜこのような会話になってしまうのか?
その原因は「なんで?」という質問の仕方にあったのです。
なぜなら、この言い方は少し高圧的で言い訳を引き出してしまう。
結果として相手のやる気を奪ってしまうのです。
質問リストに関する記事こちら>>【実践例あり】今すぐ使えるコーチングの質問リスト9選を紹介
この記事を読むとやる気を引き出すコーチングの質問のスキルが身につきます。
私もこのスキルを使って、子どもや部下がやる気を出し失敗を恐れることなく挑戦するようなってきました。
結論から言うと
「何があったの?」
と質問しましょう。
なぜなら、これは上からでもなく下からでもなく、対等な目線から事実だけを聞く質問の仕方だからです。
「なんで?」は言い訳を引き出す
たとえば、
「なんで、やってないの?」「なんでできないの?」
と言われたらどんな気持ちになりますか?
怒られたり、責められたり、批判されているような感じがしませんか?
しかも「なんでやってないの?あれだけやりなさいって言ったでしょ!」という雰囲気も感じます。
きっと、そのあとに続く会話は「他にやることあったんだよ!うるさいな!」とトゲのある言葉になってしまい、
批判⇔言い訳になるか、一方的に怒られて終わることでしょう。
このように、「なんで?」は言い訳を引き出してしまうのです。
「なんで?」はやる気を奪う
人は怒られたり責められているように感じると言い訳をしたり、やる気がなくなったりします。
たとえば、こんな会話になりませんか?
上司「なんでAさんの対応を遅れたんだ?」
部下「(やばっ。怒られそう…)えーと、Bさんから緊急なトラブルの問い合わせがあって、AさんよりBさんへの対応を優先しました。Aさんには念のため連絡を入れたのですが、怒らせてしまってすいません。
(でも本当は上司に相談したら怒られそうで怖いし、なんとかしようと思ってたら、Aさんへの連絡が遅くなっちゃったんだよな…これを言ったらかなり怒られそうだな…)」
上司「言い訳するな!いい加減にしろ!」
部下「すいません…(聞かれたから言ったのに、それを言い訳と言われたら腹立つ。それにいつもすぐ怒るから、相談しづらいし…)
このように、なんで?と言われたら
自分が悪くないように、伝えたくなりませんか?
ウソをつくとまで言いませんが、本当の原因をごまかしたままにしてしまうこともあるかもしれません。
これでは本当の解決にならないし、また同じミスを繰り返します。
さらに、言い訳したつもりじゃなくても「言い訳するな!」と怒られることもあるでしょう。
「なんで?」から作られる会話は、言い訳を引き出し、「怒る⇔怒られる」の関係になりやすいのです。
そして、失敗したら怒られることが普通になると、ただ怖いだけでやる気なんて湧いてきません。
では、やる気を引き出すためにはどうしたら良いのでしょうかか?
それは質問のやり方にコツがあるのです。
「何があったの?」と聞こう!【宿題編】
「宿題やってないみたいだけど、何があったの?」
と聞かれたら、どう感じますか?
「なんで?」と比べて責められている感じがあまりしないですよね?
なぜなら「何があったの?」という表現は上からでも下からでもない、対等な表現であり、
事実だけを聞いているからです。
きっとその後の会話は「ごめん、やろうと思っていたけど、遊んでいてできなかった。今すぐやるよ!」
と事実を正直に言ってくれたり、反省と行動、そしてやる気が引き出されるかもしれません。
「何があったの?」と聞こう!【習い事編】
また、次の状況ではどうでしょう。
子ども「習い事やめたいんだけど」
母親「最後まで続けると言っていたけど、何があったの?」
子ども「実は、友達とケンカして…」
と言いづらい事も素直に言ってくれるかもしれません。
もし「なんでやめるの?最後まで続けるって約束したじゃん。」と言っていたら
「(なんか怒られそう…)、いや、やっぱいいわ。」
と言うのをやめるかもしれませんよね。
つまり「何があったの?」には「なんで?」よりも相手を素直にし、事実だけを引き出す力もあるのです。
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「何があったの?」と聞こう!【ビジネス編】
仕事でトラブルがあった時、上司から「何があった?」とフラットに聞かれたらどうでしょう。
部下「急にBさんから緊急なトラブルの問い合わせがあって、AさんよりBさんへの対応を優先させてしまいました。慌ててしまいAさんへの連絡も遅れて、結果として怒らせてしまってすいません。」
上司「そうだったのか。確かにBさんを優先させた判断はよかった。ただ、こういう時は上司の私にも相談してほしい。俺がAさんへの対応することができたら、今回のような結果にはならなかったはずだ。」
部下「わかりました。(そっか、こんな時は上司にお願いしてもいいんだ!)」
部下は正直に答えやすいのではないでしょうか。
この後の部下は、きっと「この上司についていきたい!もっと仕事がんばるぞ!」
とやる気が湧いてくるはずです。
言い訳するな!と怒られて終わった「なんで?」の会話とは大違いです。
「何があったの?」のメリット
- やる気を引き出す
- 安心感を与える
- 素直を引き出す
- 事実が明らかになる
- 解決に向かう建設的な会話になる
これまで見てきたように、「何があったの?」と事実だけを聞いているので言い訳を引き出しません。
責められている感じがしないからこそ、何を言っても大丈夫だという安心感があり、
ミスの原因が自分にあったとしても、包み隠さず事実だけを言いやすくなるのです。
その結果、
いろんなことにチャレンジしようとするやる気が引き出されるのです。
皆さんも、「なんで?」と聞く上司と、「何があったの?」と聞く上司ではどちらの方がやる気が出ますか?
でも、それって言い方の問題じゃない?
怒りながら「何があったの😠?」と聞いたら意味がないよね?
そんな声が聞こえてきそうですが、大丈夫です。
質問のスキルを使う時の一番大切な事をお伝えします。
【関連記事】>>まだ間に合う!思春期の子育てをやり直したい親がするべき1つのこと
あり方が大切
質問のスキルを使う上で、
最も大切なことは あり方です 。
たしかに「なんで?」よりも「何があったの?」の方が会話は機能しやすいです。
しかし、「何があったの?」と言っていれば必ずうまくいくわけではありません。
たとえば「何があったの?」と完璧に言えたとしても
心の中で「また同じミス?何度言ったらわかるの?ダメだな」と相手を責めている気持ちでいたら、
「怒っているのかな?なんか怒られそう」と感じてしまい、素直に言いづらくなってしまいますね。
コーチングの原則は
- 相手以上に相手の力を信じる
- 課題に対する答えは相手が持っている
- 100%相手の味方
どんなことがあっても自分のことを信じてくれる人が目の前にいるからこそやる気が自然に湧いてくるのです。
あり方はスキルを越えます。
どんな気持ちで相手と関わっているか、これが最も大切なのです。
ぜひ、あり方を大切にしながら質問のスキルを使い、やる気をガンガン引き出してあげてほしいなぁと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事で「勉強になった!」「実際に使ってみよう!」と感じてくれる人がいたら、私としてもすごくうれしいです。
そして、もっと質問のスキルを学びたいという方はこちらの記事を参考にしてみてください。
きっと子どものやる気や本音を引き出すことができるようになるかもしれません。
では、また♪
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